お雛様を飾りながら

朝夕はまだ冷え込みの厳しい日が続いておりますが、日差しがやわらかく春の訪れを感じさせます。もうすぐ3月3日、桃の節句「ひな祭り」です。子ども夢ハウスにご寄附で素晴らしい七段飾りのお雛様をお譲りいただきました。近くの仮設住宅に住む方に、ご指導いただきまして飾ります。

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恥ずかしながら家にお雛様がなかった私は飾り方がちんぷんかんぷん。奥様方に「ちゃんと丁寧に扱いなさい」と言われ、何事も勉強です。最初に飾り台を設置し、一番上段にお内裏様を飾りました。お殿さまとお姫さまは『夫婦の理想像』天皇様、皇后様のよう良縁にめぐり会えますようにと祈りを籠めて飾るそうです。次の段は三人官女。お殿さまとお姫さまの生活にお仕えして、心身ともに支えてゆく大切なお役目の方々です。家の中心になる方に助け、支えあって行く姿を学びます。よく見てみると、中央に座している官女は眉なしでお歯黒です。眉を剃り、お歯黒をつけるのは既婚女性の習慣なそうです。いろいろな意味が込められていることを改めて知ります。上から三段目は『五人囃子』です。今でいう美少年の楽団です。その下は随臣の右大臣、左大臣。雛人形は公家社会をあらわしていますが、現在の社会にもあてはまるところがありますね。お父さんお母さんがいて、子どもたちがいる1つの家族と、さりげなくそばで見守る祖父母。皆でそれぞれのお仕事をして、仲良く暮らして行くことを15人揃いのお雛さまは教えているのですね。細かいお道具も繊細な細工がしてあって、本当に見事なお雛様です。

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昔の人は農耕仕事が忙しくなる前の、33日にいろいろな供物を神さま、仏様にお供えしお祭りして供養をしたそうです。その風習が「ひな祭り」として今のおひなさまと共に賑やかに会食を楽しむことになったようです。飾りながら、とても大切な意味が込められていることを学びました。立派に飾られたお雛様。早速ポップが来て仕える随臣のようにお雛様を見守っていました。ご寄附いただいたA様に深く感謝申し上げます。早速来た子供たちと喜んで一緒にお雛様を楽しみました。

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