自然の脅威

こちら岩手は今、桜の花が満開です。冬の寒さに耐え、待ち遠しかった春の到来に心が明るくなります。早いもので、子ども夢ハウスおおつちを開所して2年になりました。これまでに多くの出来事があり、皆様に支えられて、今日まで無事に活動出来たことを、深く感謝します。ここ大槌町の復興はまだまだ先の見えない状態となっております。津波に耐えうるまちづくりとして、付近の土地を2.2mかさ上げし、盛土で毎日大型ダンプが往来しています。また大半の方が仮設住宅の生活を余儀なくされています。2年前、子ども夢ハウスを開所してすぐに近所の仮設に住む方々に協力してもらい、立派な作業小屋ができました。下の写真は出来上がったころの写真です。

ab

それが、先月低気圧による強風のために基礎から根こそぎ、倒れてしましました。ここは海の近くで風当たりが強いのは承知していましたが、立派に建てて頂いた小屋がひっくり返され、信じられない光景です。

cd

みなさんで一生懸命建てて下さったものが、一瞬で倒壊し、呆然となりました。幸いにもケガをした人はいなかったのですが、続く強風で危険なので、この小屋は解体することになりました。消防隊員の方も来て下さり、みなさんで応急措置をしてもらいました。この時も近所のみなさん、工事関係者の方々がお昼ご飯も食べずに協力してくださり、みなさんのお力がなければ、大惨事になるところでした。また、このことが地元新聞で記事にもなり、皆さんから心配する声をいただきました。大槌町民が町の良さや昔からの伝えなどを伝承していくという主旨で活動されている「大槌陣屋」という団体があります。大槌町の自然、伝統、遊びを子世代に伝えようと季節の行事に,子どもたちと一緒に参加させて頂いてます。その方々から「子ども夢ハウスを助けよう」「少しでも力になれたら」と小屋再建の寄付をいただきました。今でも仮設住宅に住む方が多く、自分の生活だけでも大変なのに、温かい気持ちに胸がいっぱいになりました。愕然とするなかでも皆様のお気持ちにどれだけ励まされたでしょう。本当にありがたいことです。

子ども夢ハウスはまだよちよち歩きの2歳ですが、みなさんの助けによって、支えられていることを毎日実感しております。これからもどうぞよろしくお願いします。