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夢のみずうみ村物語 その33 夢のみずうみ誕生秘話⑥

雪の舞う朝、2001年4月1日 一本のヒノキ伐採から始まる 4月というのに山は雪です。しかも吹雪です。夢のみずうみ村の門出を祝ってもらっているという感覚でした。 ボランティア10人程度で山の斜面にあるヒノキを電動のこぎりでカットしようという作業でした。始めようとすると猛吹雪になりました。前方の視野が一瞬制限されるほどの雪に思わずなくなった父に「親父とうとう始めるよ」と口走りました。なぜ父のことをあの時感じたのかわからないのですが、夢のみずうみ村の本当に第一歩として最初のヒノキを私がカットしました。きれいに斜面に倒れた木に一同拍手しました。その木を記念に残すために椅子状にカットしたもの今でも手元にあります。 ヒノキを切り倒すことは楽しい作業でした。危険を顧みず、同時にあちこちでカットカットです。素人は困ったものです。カットするのは簡単ですが、枝を切り落とし、その木を運び出すのです。斜面に倒れた木々の重なりを、ロープをつけてひとつずつ下のほうへ運び出すのですが、枝と枝の間に足をとられ思うように前進も後退もできず、作業ははかどりません。厳しい作業でした。2回ほど作業したところで、これは素人には手におえないなと感じましたので業者委託することにしました。すでに切り倒して山の斜面に放置しているものを一部取り除き、さらにカット造成するというわけです。われわれが手をつけていなかったらもっと安く上がったかもしれません。 しかし、自分たちの手で切り倒そうとした心をお金では買えないぞと今でも思います。 あの、雪。そして、夢のみずうみ村は始まったのです。

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