夢のみずうみ村 ホームページリニューアル

これまで、ホームページは利用者さんの伊藤賢彦さんに管理していただいていた。木戸山ボーイと名乗り、個人でホームページも作られていた。電動車いすを巧みに操作し、広い施設内を縦横無尽に動き回り、当初はあまり社交上手とは言えなかったが、真摯なお人柄を象徴するような会話力で、利用者さんの写真をデジカメで撮りまくり、ホームページに載せられた。むろん許可を得ての話である。「夢のみずうみ村はこの先どこに向かいますか。理事長の見解を載せたい」と取材受けたこともあった。遠隔地の多くの方々が、伊藤さんとのメールを通して夢のみずうみ村のハウツーを学習された。その伊藤さんが、あっさりとなくなられた。ご本人も「風邪をこじらせてちょっと入院」という程度のことであったので、まさかお亡くなりになるとは奥様ですら思われなかったとのこと。「まさか本人もこうなるとは信じられず悔しがっていると思います」と奥様。神はいたずらをした。我々も信じられない。山口デイの身障者用のトイレにある移乗介助棒(天井から床までつながっている棒)は、「これさえあれば自分でトイレに移乗できる。導入してくれませんか」と伊藤さんの一声で取り付けた。トイレで今も我々は伊藤さんに出会っている。

 伊藤さん亡きあと、ホームページの管理を永久英一さんに頼んだ。脊髄損傷の彼とは、以前勤めていた山口リハビリテーションでの患者とセラピストという間柄であった。「床ずれ」ができるので長時間座っておれない彼が、限られた時間の中で、仕事としてホームページの管理をしていただきたいと頼み快諾いただいた。彼とは長い付き合いで、NPO法人立ち上げのときには理事になっていただき、約7年間ご尽力いただいた。彼の将来像は在宅生活ではなく施設入所と考えておられ、幸運にも空きが出た入所施設に終の棲家を求め山口の地を離れられた。「離れた後もインターネットの世界はどこでもできますよ」と、ホームページの管理の仕事は継続する予定であった。しかし、組織が大きくなり、日常的にたくさんの情報をアップし、整理するとなるとやはり、専門業者に委託すべきかと判断し、今回、リニューアルとなった。永久さん。長い間ご苦労様でした。この場もお借りして感謝申し上げます。

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