いずこにも仲間ありの人生

札幌で講演会を終えた。朝9時過ぎから午後5時まで講演でしゃべり続け そのあと、FCの夢のみずうみ村てんやわんや本町(有限会社おいらーく:札幌市)に出向く。30余名の職員が私を待っていた。「夢のみずうみ村の話を、私から聞いていない人たちがいる。時間を作ってくれないか」と、頼まれた。うれしくなってはせ参じた。すでに何度も私の話を聞いたメンバーも、ベテランスタッフも、オーナーまでがそこに居る。急に頼まれたので準備不十分。正直申せば、いささかくたびれていた。しかし、不思議なのだ。輝く職員の目、わが夢のみずうみ村に期待する半信半疑の顔・顔。私は、足の先から身震いした。ここにも夢のみずうみ村の職員がいた。全く違和感なく、私の周りには直営・FC問わず、私を求めてくれる職員がいる。 それは、全国、台湾まで走り回っている私の、心を揺さぶる仲間の力だ。 ありがたいことに、この北の大地から、南の沖縄、うるまの海のそばの仲間までたくさんの仲間がいる。 盛岡の仲間とは、この間、子どもを交えて焼肉食べながら語り合った。新規に仲間となる米沢にも出向いて建設中の建物に夢のみずうみ村を見た。上越では、重度の認知症の方に出会い、歌を歌い、強く固まった手足に「ほぐし」をやろうと確認し感動できた。新潟は頑張っている仲間にまた会いに行くことを昨日社長に電話した。全国を駆け巡っていることは仲間に背を向けていることだなと反省した。会えないでいる仲間もたくさんいる。山口、防府、世田谷、浦安の直営本家の仲間、小規模多機能の仲間にも、随分と会えないでいる。大槌には、子ども達の親達や、地域の方々との新しい出会いも生まれた。
 私は恵まれている。全国どこに行っても仲間がいる。温かく迎えてもらえる。温かい食事。温かい心。豊かな温もり。本当に生きている感動を全国各地でいただける。現代版山頭火だといつも思っている。亡くなった父が、全国を放浪したいと酒を飲むたびに、ぽろっと私に淋しく語っていた。口数少ない父が、酒を飲むと饒舌になり、それができない淋しさ、虚しさをよく耳にした。全国の仲間の声にさせられながら、私は、いつも父を思い出す。あと父が亡くなった年まで5年。オヤジより長生きしたいと願う。
 「親父、今日は、これから、釧路、そのあと襟裳を通って帯広、青森、高松だよ」

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